EP7, Autechre
では、今日はオウテカの"EP7"を取り挙げよう。昨日の紹介した「レッド・ハウス・ペインターズ」とは何の繋がりもないけれど、昨日から僕はこればかり聞いている。従って「僕が今聴いている」ということ以上に、このアルバムを取り挙げる理由はない。さらに、『じゃあ、何故今聴いてるの?』と問われても余り答えようがない。とにかく、すべての人間の行為には常に理由があるというわけではないということ。そう言って有耶無耶にしておく(何だそれ)。言い換えれば、なんとなくオウテカ。それだけ。
最初にこう言っては何だが、僕は所謂エレクトロニカと言われるジャンルや、広くテクノと言われるジャンルについて余り詳しくない。学生時代にテクノが好きな友人がいたので、その友人を介してテクノへの興味は膨れ上がったが、如何せんマニが無かった(その頃はパンクと言われるジャンルが好きだったし、その方面の音楽を広く聴こうとするので手一杯だった)。と言いつつも、折に触れてはちょこちょこと買って聴いてみている。僕は基本的に打ち込み系の音楽も嫌いでない。というか、大方の予想に反して、この"EP7"というアルバムは非常に聴きやすいと思う(少し古いアルバムだからかも知れないが)。その理由を以下に書いてみる。
よく言われるように、確かにオウテカの音楽は斬新だし先駆的な感じがする。それは、「アーティストが自分のやりたいことをやっている」、「常に自分の表現したいものを提示している」、という感じがして良い。このことの裏を返せば、「リスナーに媚びない音楽である」と言えると思う。そういう音楽はジャンルを問わず、ニューアルバムを聴いたとき、リスナーが『アレ?』とか『何か置いてきぼりにされた感じがする』という印象を受けることがある。(例えばゲット・アップ・キッズの"On a Wire"とかね)。でも僕は、そんな「置いてけぼり」にされたような感覚が嫌いでない。そのアーティストへの思い入れもあるんだろうけど、パッと聴いてよくわからなかったアルバムこそ何度も聴いてやろうという気になる。そして、何度も繰り返し聴いているうちに、そのアルバムの中に自分の共感できる部分を見いだしたときはとても嬉しくなる。こう言うと、そこにはある種の虚偽が含まれていると思われるかも知れないが、よくわからなかったものを何度も繰り返し聴いたり・読んだりしているうちに、自分の感覚でそれを捉え、自分なりの言葉で表現できるようになるっていうのが僕は好きだ。それに、何度聴いてもダメだと思うこともあるけど(その辺はアーティストの資質とかタイミングにもよる)、よくわからない音楽を聴かない限り、自分の聴ける音楽の幅とか理解の幅は広がらないと思うし。
さて、話がそれてきた気がするので元に戻そう(話をそらすのが得意すぎて困る)。しかし、そんなある種の「置いてけぼりにされたような感覚」を、良い意味で味合わせてくれるのがオウテカだと思う。だから、オウテカがエレクトロニカのすべてを代表しているとは思わないが、少し興味のある人は是非聴いて貰いたい。うーん、まだ話が戻ってないな。そうだった、何故この"EP7"が聴きやすいかについて書こう。
オウテカの音は、よく言われるようにとても硬い感じがする(当たり前だ、と思われるかも知れないが、オウテカの使う音は特にエッジが立っているような気がする)。このアルバム"EP7"でもそれは変わらないと思う。それにも拘わらず、では何故聴きやすいのか。それには、まず"EP7"で聴かせるオウテカの曲のどれもが比較的ゆっくりとしたテンポである、ということがまず関係していると思う(この辺が「オウテカの音楽は踊れない」と言われる所以の一つではないかと思うのだけれど)。次に、僕の感覚では、普通のテクノ系の音楽は、
■基本になるビート音(低音)
■中心となるメロディとビート音
■それに付随する変則的なビート音
■それに付随する変則的で装飾的なメロディ音
■さらにそれらに付随する、アクセントとなる細かい音
みたいなので構成されているように感じるが、"EP7"の場合、オウテカの使う音の数はかなり少ないと思う。「ミニマル」と言ってしまえばそれまでなのだが、この意外な音数の少なさと、ゆっくりとしたテンポという二点がこのアルバムを聴きやすくしていると思う。(あとはメロディと曲の長さも関係していると思うが)。
と、まぁそんな感じで、オウテカって名前は聞くけど、どのCDから聴けばいいかよくわからないという方は、まず"EP7"から聴いてみても悪くないと思う(僕の聴いた感じでは)。あとは、友人(Sir Omen)が貸してくれた「Gantz Graf」
というDVDもオウテカを理解するにはもってこいだと思う(国内版でないとDVDは付いていないのかも知れない。注意してください)。映像とともにオウテカの音楽を聴けて、しかもその映像が音と一致していて中々素敵だ。(ただし、音だけを聴いていると、かなり機械音的なノイズ音もあるので苦痛に感じる人もいるかも知れない)。音だけの聴き安さなら断然"EP7"を薦める。
では、そんな感じで、オールヴォワール、モナミ。
P.S. まだ僕もオウテカの音楽をすべて聴いているわけでは無いので(また色々聴いたら感想が変わるかも知れないし)、もしかしたら、外のアルバムの方が貴方のお気に召すかも知れない。しかし、その辺は誤差の範囲で。むしろ、外に良いアルバムや、別のエレクトロニカ・アーティストがいれば教えて下さい。(何だか微妙な紹介になったね…)。
| EP7 | |
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最初にこう言っては何だが、僕は所謂エレクトロニカと言われるジャンルや、広くテクノと言われるジャンルについて余り詳しくない。学生時代にテクノが好きな友人がいたので、その友人を介してテクノへの興味は膨れ上がったが、如何せんマニが無かった(その頃はパンクと言われるジャンルが好きだったし、その方面の音楽を広く聴こうとするので手一杯だった)。と言いつつも、折に触れてはちょこちょこと買って聴いてみている。僕は基本的に打ち込み系の音楽も嫌いでない。というか、大方の予想に反して、この"EP7"というアルバムは非常に聴きやすいと思う(少し古いアルバムだからかも知れないが)。その理由を以下に書いてみる。
よく言われるように、確かにオウテカの音楽は斬新だし先駆的な感じがする。それは、「アーティストが自分のやりたいことをやっている」、「常に自分の表現したいものを提示している」、という感じがして良い。このことの裏を返せば、「リスナーに媚びない音楽である」と言えると思う。そういう音楽はジャンルを問わず、ニューアルバムを聴いたとき、リスナーが『アレ?』とか『何か置いてきぼりにされた感じがする』という印象を受けることがある。(例えばゲット・アップ・キッズの"On a Wire"とかね)。でも僕は、そんな「置いてけぼり」にされたような感覚が嫌いでない。そのアーティストへの思い入れもあるんだろうけど、パッと聴いてよくわからなかったアルバムこそ何度も聴いてやろうという気になる。そして、何度も繰り返し聴いているうちに、そのアルバムの中に自分の共感できる部分を見いだしたときはとても嬉しくなる。こう言うと、そこにはある種の虚偽が含まれていると思われるかも知れないが、よくわからなかったものを何度も繰り返し聴いたり・読んだりしているうちに、自分の感覚でそれを捉え、自分なりの言葉で表現できるようになるっていうのが僕は好きだ。それに、何度聴いてもダメだと思うこともあるけど(その辺はアーティストの資質とかタイミングにもよる)、よくわからない音楽を聴かない限り、自分の聴ける音楽の幅とか理解の幅は広がらないと思うし。
さて、話がそれてきた気がするので元に戻そう(話をそらすのが得意すぎて困る)。しかし、そんなある種の「置いてけぼりにされたような感覚」を、良い意味で味合わせてくれるのがオウテカだと思う。だから、オウテカがエレクトロニカのすべてを代表しているとは思わないが、少し興味のある人は是非聴いて貰いたい。うーん、まだ話が戻ってないな。そうだった、何故この"EP7"が聴きやすいかについて書こう。
オウテカの音は、よく言われるようにとても硬い感じがする(当たり前だ、と思われるかも知れないが、オウテカの使う音は特にエッジが立っているような気がする)。このアルバム"EP7"でもそれは変わらないと思う。それにも拘わらず、では何故聴きやすいのか。それには、まず"EP7"で聴かせるオウテカの曲のどれもが比較的ゆっくりとしたテンポである、ということがまず関係していると思う(この辺が「オウテカの音楽は踊れない」と言われる所以の一つではないかと思うのだけれど)。次に、僕の感覚では、普通のテクノ系の音楽は、
■基本になるビート音(低音)
■中心となるメロディとビート音
■それに付随する変則的なビート音
■それに付随する変則的で装飾的なメロディ音
■さらにそれらに付随する、アクセントとなる細かい音
みたいなので構成されているように感じるが、"EP7"の場合、オウテカの使う音の数はかなり少ないと思う。「ミニマル」と言ってしまえばそれまでなのだが、この意外な音数の少なさと、ゆっくりとしたテンポという二点がこのアルバムを聴きやすくしていると思う。(あとはメロディと曲の長さも関係していると思うが)。
と、まぁそんな感じで、オウテカって名前は聞くけど、どのCDから聴けばいいかよくわからないという方は、まず"EP7"から聴いてみても悪くないと思う(僕の聴いた感じでは)。あとは、友人(Sir Omen)が貸してくれた「Gantz Graf」
では、そんな感じで、オールヴォワール、モナミ。
P.S. まだ僕もオウテカの音楽をすべて聴いているわけでは無いので(また色々聴いたら感想が変わるかも知れないし)、もしかしたら、外のアルバムの方が貴方のお気に召すかも知れない。しかし、その辺は誤差の範囲で。むしろ、外に良いアルバムや、別のエレクトロニカ・アーティストがいれば教えて下さい。(何だか微妙な紹介になったね…)。


